「嫌われる勇気」とは、人間関係を築いていく勇気。
そのためには、他者を信頼し、貢献することが必要です。
でも大丈夫。
自分を受け入れ、「自分の課題」と「他者の課題」の分離ができるようになれば、相手を味方だと思えるようになります。
すると、自然と、信頼と貢献ができる。
そこを考えないと、他者の存在は「敵」にしかなりません。
だから、自己犠牲を感じるのであれば……
味方に対する貢献が、重要です。
Contents
他者信頼とは
浅い関係であれば、破綻したときの痛みは小さい。しかしその関係から生まれる日々の喜びもまた、小さいはずです。「他者信頼」によってもっと深い関係に踏み込む勇気を持ちえてこそ、対人関係の喜びは増し、人生の喜びも増えていくのです。
- 浅い関係
- 痛みは浅い
- 喜びも浅い
- 深い関係
- 信頼が深い
- 喜びも深い
もしも今、日々の生活がつまらない。
喜びも感動もない。
……というのであれば。
浅い関係しか、築けていないのかもしれません。
無条件の信頼です。
根拠ナシ、「無条件」の信頼
他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないことです。たとえ信用に足るだけの客観的根拠がなかろうと、信じる。担保のことなど考えずに、無条件に信じる。それが信頼です。
信用と信頼の違い
- 信用
- 過去の実績や成果によって、取引すること
- 根拠付き:○○してくれたら、信じる
- 条件付き:担保があれば、信じる
- 信頼
- 「頼りにできる」と、信じること
- 客観的根拠・担保はナシ
- 無条件
「根拠がいらない」ことには、メリットがある
それは、「貢献できているかどうか」にも、根拠がいらないこと。
信頼も無条件なら、貢献感も無条件。
すなわち。
承認欲求から解放されるのです。

自己受容と課題の分離をしよう。
自分に何ができる・できないを分類
ありのままの自分を受け入れ、「自分にできること」と「自分にはできないこと」を見極めることさえできれば、裏切りが他者の課題であることも理解できるし、他者信頼に踏み込むこともむずかしくなくなるでしょう。
「自分にできること」を、受け入れる。
「自分にできないこと」も、受け入れる。
分類の方法
- できるし、やりたい
- すでに愛! 理由は考えずに無心でやろう
- できないけど、やりたい
- 努力・挑戦あるのみ
- できるけど、やりたくない
- 誰かに、きちんとお願いしよう
- できないし、やりたくない
- そもそも視野にないから問題外
そうやって、「できる・できない」を受け入れられるようになれば、「他者信頼」ができるようになります。
自分を受け入れる・課題を分離する
そこがスタート。
裏切るかどうかは、相手の課題
裏切るのか裏切らないのかを決めるのは、あなたではありません。それは他者の課題です。 あなたはただ「わたしがどうするか」だけを考えればいいのです。「相手が裏切らないのなら、わたしも与えましょう」というのは、担保や条件に基づく信用の関係でしかありません。
裏切るか裏切らないかは、他者の課題。
他者の課題には、介入できないのです。
私は、「私がどうするか」だけを考える
相手がどうこうではない。
自分の中の、「信じる力」を受け入れることですね。
だから。
「自分との信頼関係が築けているか?」というのが、他者との信頼関係への第一歩。
そして。
他者を信頼するから、他者が「敵」ではなく「味方」になります。
他者が「味方」なら……
貢献は、自然にできるのです。
- 「自己受容」と「課題の分離」ができているか?
- 相手を、「敵」だと思っているか、「味方」だと思っているか?
- 「相手が裏切らないのなら、私も与えよう」と思っていないか?
他者貢献とは
対象は、仲間である他者(味方)
仲間である他者に対して、なんらかの働きかけをしていくこと。貢献しようとすること。それが「他者貢献」です。
「仲間である他者」とは、つまり、「味方」です。
他者貢献とは、「味方」に貢献すること。
ここが大事ですね。
誰でもいいわけじゃない。
- 他者貢献:味方に対するギブ
- 自己犠牲:敵に対するギブ
そもそもの関係性を見直してみたほうがいいのかな。
目的は、「自分の価値を実感する」こと
他者貢献とは、「わたし」を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ「わたし」の価値を実感するためにこそ、なされるものなのです。
「わたし」を捨てる道ではない。
むしろ、「わたし」を生かす道。
メリットは、さらなる自己受容
他者に貢献するからこそ、「わたしは誰かの役に立っている」と実感し、ありのままの自分を受け入れることができる。
自分は有益である
何もせずに、「自分を受け入れる」ことは、まだまだ自己満足の領域。
一方で。
他者に貢献することによる自己受容には、喜びがついてきます。
「役に立っている」と実感できるから。
自己受容→他者貢献→自己受容の、好循環。
この感覚がなければ、味方への貢献とはいえない。
喜びがともなっているかどうかが、目安。
他者貢献するほど、自分を好きになる
人間にとっての最大の不幸は、自分を好きになれないこと
人間にとって最大の不幸は、自分を好きになれないことです。この現実に対して、アドラーはきわめてシンプルな回答を用意しました。すなわち、「わたしは共同体にとって有益である」「わたしは誰かの役に立っている」という思いだけが、自らに価値があることを実感させてくれるのだ。
自分は有益である
自分を好きになる方法とは
- 自分は、共同体にとって有益であると感じること
- 自分は、誰かの役に立っていると感じること
人生のタスクと向き合う理由は、自分を好きになるため
他者に働きかけることなくして、自分を好きになることはできない。
だから、人生のタスクと向き合わねばならないのです。
人間関係と向き合うことは、苦しいことではなく、自分を好きになること。
自分が嫌いってことは、深い人間関係がないってことかな。
周囲が「味方」になり、自分は役に立っていると実感できると……
「共同体感覚」が育つといいます。
それが、次の話。
まとめ
人間関係に踏み込むためには、まずは自己受容から。
「自己受容」とは、自分に「できること」「できないこと」を受け入れることです。
次の4つの分類を明確にしてみましょう。
- できるし、やりたい
- すでに愛! 理由は考えずに無心でやろう
- できないけど、やりたい
- 努力・挑戦あるのみ
- できるけど、やりたくない
- 誰かに、きちんとお願いしよう
- できないし、やりたくない
- そもそも視野にないから問題外
4つの分類できるようになれば、「自分の課題」と「他者の課題」を分離することができます。
なぜなら。
他者の気持ち・態度・行動をコントロールすることは、自分には「できないこと」だから。
相手が自分を「好きになるか」「嫌いになるか」も、相手の課題。
自分には、操作「できない」。
だから、「嫌われたら、どうしよう?」と悩む必要はない、ということです。
自分にできることは、ただ相手を「信頼」するのみ。
もしも相手が裏切るとしたら、それは相手の課題であって、「自分のせいではない」。
何が起きても「自分のせい」ではないならば、怖がることはないのです。
安心して、相手を「信頼」できる。
信頼の心で接すれば、相手は「味方」になります。
「味方」ならば、自然と貢献したくなりますね。
貢献とは
自分は有益である
これが、「自己受容→課題の分離→他者信頼→他者貢献」の流れ。
人を信じることができないのは、「今の自分」を受け入れてないから。
すべては、「自分と自分との関係」からスタートです。
人を信じることは怖いのですが。
この流れがわかれば、少し、踏み出せそうな気がしてきませんか。
誰でもいいわけじゃない。
そして、まずは一対一でいい。
ということで。
- 「自己受容」と「課題の分離」ができているか?
- 相手を、「敵」だと思っているか、「味方」だと思っているか?
- 「〇〇してくれたら、信じる」と思っていないか?
- 「相手が裏切らないのなら、私も与えよう」と思っていないか?
- 根拠なしの無条件の信頼はできるか?
- 「ありのままの自分を受け入れる」という感覚をもてているか?
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