人を物と見れば、自分を正当化するために自分が被った不公正にこだわるようになる。ひどい扱いと苦しみをよみがえらせて。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
そんなときは……
「自己正当化」の箱に入っているのかも
自己正当化をするための「箱」。
常に持ち歩き、自分で箱の中に入ろうとする。
箱の中に入っているときは、こんな状態
- 「自分の正しさ」を証明するために必死
- イヤな過去を、ずっと忘れない
- イヤな相手から、ずっと離れない
- 自己正当化が最大の目的だから、人生の楽しさがわからなくなる
そして、それは必ずできます。
「自己正当化の箱」から抜け出せば、「生きる目的」がガラッと変わる。
では、どうしたら抜け出せるのでしょう?
Contents
私たちは、「4つの箱」を持ち歩いている
自己正当化の裏に隠れている、4つの気持ち
- 優越感がある
- 自分には当然、それだけの資格・権利がある
- 人からどう見られるか、体裁を気にする
- 劣等感がある
これが、4つの箱。
この4つを覚えておきましょう。
日々チェックすることをおススメします。
1.優越の箱
(他者は)脳力が劣っているとか、重要でないとか、知的でないとか、有徳でないなど。常に劣っており、だから常に物としてみなければならない
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
自分のほうが優れている。
相手は劣っている。
つまり。
人を「人」として見てない。
相手は「物」である。
それが、優越の箱。
そんなに怖いことをしていたのか。
こんな気持ちに要注意。
私は、◯◯さんよりは優れているはずだ
相手を「手段」にすべきではないんだ、と。
2.当然の箱
人より優れていると思っている人々は、多くのことに権利があると思っています。だから、これらふたつの正当化の方法は同時に生じることが多い
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
「優越&当然」は、常にセット。
自分はこんなに優れている。
だから、当然、○○してもらう権利がある。
こんな気持ちに要注意。
なぜ、◯◯してくれないの?
箱に入る一歩手前だと、気づいてくださいね。
3.体裁の箱
(自分勝手で冷淡に見られたくないという気持ちから)思いやりがあるとか、責任感があるとか、きちんとしていると見られる必要性があった
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
「思いやり」や「責任感」も、実は自己正当化。
これは、ちょっと驚きですね。
体裁を気にしたうえでの「思いやり」は……
「自分勝手な自分ではない」ことを証明するための手段
こんな気持ちに要注意。
「冷たい人」だと思われたくない
4.劣等の箱
私はいつも人に背を向け、人から何かを求められたりしないようにし、それを自分の障害のせいにしていました。障害そのものが私の自己正当化だったのです。周囲とうまくやれないことへの言い訳になっていたのです。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
「自分はどうせ、AだからBできない」
つまり。
劣等感とは、言い訳
欠点を直せないことを、劣等感のせいにしているから。
だって、どうせこんな自分だし……
こんな気持ちに要注意。
どうせ自分は、こうだ
すると、周囲に悪い人が増えるんです。
なぜ、周囲が悪人ばかりになるのか?
自己正当化をする人は、こう思う。
- 私の周囲は、「悪い人」ばかり
- この世界は、「危険」で怖い
周りの人は「悪い人」、この世は「危険な場所」という意味になるんです。
ほかの人たちからよく思われたくてたまらなかった。だから、ばかに見られるのが怖くて、ほとんどしゃべらなかった。あの箱が示しているように、私は人を批判的で脅迫的だと思い、いつも人に注視され、聞き耳をたてられ、評価されているように感じていた。人を避けながら、たえず恐れ、不安な思いで生きていました。そして、他人から切り離せば離すほど、不安はつのったのです。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
他人からよく思われたくて、たまらない
これが、強い強い欲求なんですね。
バカにされるのが、怖くてしょうがないんです。
- よく思われたくて、たまらない
- バカにされるのが怖いから
そのために、どうする?
1.自分が成長するよりも、他人を悪人にするほうが早い
- 他者は常に、批判的で脅迫的である
- いつも人に見られ、聞かれ、評価されていると感じる
- 人を避け、恐れる
つまり。
自分を「いい人」にするために、悪いパートナーが必要になる。
ということは。
相手は、自分を正当化するための「道具」=「物」になる。
2.自分を傷つけるのを、やめさせようとしない
実際、人が自分自身や他人を傷つけるのをやめさせようともせず、そのままにするとしたら、それはその人を人と見ているからではありません。普通は、別の自己正当化の動機があって、その正当化はしばしば人々を寛大にし、それで正当化されたと感じるのです。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
「自分が正当化された」という安心感を抱きたい
「傷つく状況」にいつまでも居続ける人は、そんな安心感を求めている可能性があります。
けれども。
「しんどい自分」を正当化したいから。
相手は、いつまでも悪い人でいてほしい。
だから。
相手が自分を傷つけても、やめさせようとはしない。
冷静になってチェックしてみる必要がありますね。
3.たとえ物理的に離れても、忘れない
独りでいるときでも、常に私が憎んでいた人たちがかたわらにいた。というのも、彼らと交わらないよう常に自分に言い聞かせるためには、私が何をなぜ憎んでいるかを忘れてはならなかったのだから。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
過去を忘れられない。
トラウマが消えない。
その理由は。
自己正当化をし続けたいから
そのせいで長い間、苦しみ続けることもあります。
ただ、その本質は、「自己正当化」かもしれないんですよ。
目的が「自己正当化」ならば、希望がある
「自分が悪い」と責めるよりも、むしろ。
トラウマから抜け出す希望になります。
「自己正当化」が目的になると……
- 相手を、「モノ」扱いする
- 自分が受けた苦しみにこだわり続ける
- 自分が受けたヒドい扱いを、ずっと根に持つ
- 自己正当化できる安心感と同時に、苦しみも持ち続ける
ならば、その逆をすれば、箱から出られる。
つまり。
相手を「人」扱いすること
よくわからないな……
自己正当化に、白旗をあげよう
相手を「人」として見ると、離れることができる
(モラハラ夫の)デビッドを人と見はじめたときから、私は二度と彼のもとに戻る気にはなりませんでした。それまでデビッドを愛することは彼のもとにとどまらねばならないということだと思っていました。息が詰まりそうに感じたのはそのためでもあります。でも、彼を愛していないことを正当化する必要がなくなったことで、私は離れることができた
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
これこそ、いちばんの衝撃。
相手を「人」として見るようになると、離れることができる
逆に言うと。
「物」として見ている限り、イヤな人とは離れられない
- 自己正当化が必要なら、悪い相手が必要
- 自己正当化が必要ないなら、悪い相手も必要ない。
イヤな相手と離れられないなら、その相手は「物」なのです。
相手を、「人」として見はじめると。
よいところも見えてくる
人を人として見れば、正当化する必要がなくなります。すると、自分が被った最悪のことにこだわらなくなり、最悪のことを忘れ、他人の中に悪いところだけでなく、よいところを見ることができます。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
- 自己正当化する必要がなくなる
- 最悪のことに、こだわらなくなる
- イヤなことを忘れられる
- 他人のよいところも見えるようになる
つまり。
正当化する必要さえなくなれば、つらかった過去を忘れられる。
当初の気持ちを思い出してみましょう。
原点を思い出そう
相手を助けようという気持ちに背いてないか?
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
箱の中に入るきっかけは、自分の心に背くこと。
どんな心に背くのかというと。
相手を助けようという気持ち
実は、助けたいと思っていたのです。
でも、助けなかったことで自己正当化を始めてしまった。
本当は「思いやり」だったはず。
箱から出るということは、自分が悪人になることではない。
自分の中の、本来の思いやりとつながること。
だから怖がらないで。
誰もが、箱の外の場所を持っている
じつは、誰もが自分の中に、箱の外の場所を持っているのですから、それを忘れずに見つけようとすれば、見いだすのは難しいことではありません。例えば、あなたが普段、箱の外で向き合っている相手が誰かを考えてみるとする。その名前はすぐに浮かび、その人たちと過ごしたときのことを考えるだけで、あなたは有利な地点へと導かれ、世の中が違って見えてくるはずです。
(by 2日で人生が変わる『箱』の法則)
できないことを、やるのではありません。
本来の場所に戻るだけ。
自分の中に、箱の外の場所を見つけること。
箱の外で向き合えている相手を思い出してみよう
思い出してみれば、徐々に、外の方向へ、導かれていく。
すると、イヤな相手からも離れることができる。
まとめ
自己正当化のための4つの箱
- 優越
- 自分はスゴい、優れている
- 当然
- 自分には与えられる権利がある
- 体裁
- 人の目が気になる
- 劣等
- 自分はダメだ、という言い訳
「箱に入る兆候」に、敏感になろう
- 優越
- 私は、◯◯さんよりは優れている
- 当然
- なぜ、◯◯してくれないの?
- 体裁
- 悪い人になりたくない
- 劣等
- どうせ私は◯◯だし……
箱に入ると、周囲は悪人だらけになる
- 自分が成長するよりも、他人を悪人にするほうが早いから
- 自己正当化を続けるために、自分を傷つけることを、やめさせようとしない
- たとえ物理的に離れても忘れない
相手を、「人」として見ると……
- イヤな相手から、離れることができる
- 相手のいいところも、見えるようになる
- イヤな過去も、忘れられる
- 最悪のことに、こだわらなくなる
箱から抜け出すことは、可能
- 当初は、相手を「助けたい」気持ちだったから
- 「箱の外の世界」は、必ずあるから
最初は、「あ、また入ろうとしている」と気づくだけでOKです。
その箱は、閉じなきゃいけないんだ。
