
箱からの脱出
「君は周りの人のことを、『我慢』しなくてはならない存在だと思っていないだろうか。
正直いって、こんな部下にまとわりつかれていたのでは、そうとう頑張らないと、管理職としての成功はおぼつかない、と感じているんじゃないか」
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
いつも自分ばかりが、ヒドい目にあうんだ。
部下のこと、上司のこと、親やパートナーのこと。
「我慢しなくてはならない存在」だと思っていませんか?
その理由は、2つ。
- 自分への裏切り
- 自己正当化
自分を裏切った瞬間、自己正当化が始まるから。
「相手が我慢ならない存在」なのではなく、自分が「自己正当化」を繰り返していることが原因です。
「自己正当化」さえやめれば、イヤな人はいなくなる。
それが、「箱の法則」。
Contents
自分を狭い空間に閉じ込めておく「箱」
自分の心が閉じているとき。
自分が狭い空間に閉じこもっている感覚がしますよね。
それが、「箱」。
「箱の外」では、自分の心が開いている
- 相手を、自分と同じ「人」と見ている
- 相手には、希望もニーズもあることを理解している
- コミュニケーションの目的は、わかりあうこと
さて、本当に「相手も同じ人間だ」と思っているでしょうか。
「箱の中」では、自分の心が閉じている
- 相手を、「物」(道具)と見ている
- 相手を、驚異、やっかい者、問題児として見ている
- コミュニケーションの目的は、「自己正当化」
箱の中にいると物事がちゃんと見えなくなる。自分や他の人のことをありのままに見ることができなくなって、自分が求めているものすら、わからなくなるの。
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
こんなふうに感じているなら、箱の中にいるのかも?
- 自分が何をやりたいのか、わからない
- どうせ自分なんて……
- アイツは、◯◯な奴だ
- 相手の欠点を見つけては喜ぶ
- 相手の成功をねたむ
- 思い込みが激しい
「自分の正しさ」アピールで、忙しくなるからですね。
どうしたらいいんだ?
今すぐ、相手への抵抗をやめよう
箱から出る方法は、常に目の前にある
相手に逆らうのをやめた瞬間に、箱の外に出ることができる。自分を正当化しようという考えや感情から解き放たれるんだ。だから、箱から出る方法は、常にわたしたちの目の前にあるということになる。だって、自分が抵抗している相手は目の前にいるんだからね。
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
「だって私は……」というのが、「箱の外」への抵抗。
だから、抵抗さえやめれば、箱から抜け出せる。
「自分探しの旅」に出ようかな……
どこか遠くへ行けば変われるのではなく。
解決策は、常に目の前です。
旅に出るよりも、今すぐ箱を開けることですよ。
「伝え方」の問題ではない
行動が違うんじゃない。ソフトな行動であろうがハードな行動であろうが、それをしている自分の状態が違うんだ。
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
やさしく褒めたほうが、いいの?
厳しく言うほうが、いいの?
どんな言い方をすれば伝わるのか、悩むことってありますよね。
もちろん、テクニックを学ぶのも大切ですが。
根本的には、自分が「箱の中」にいるのか、「箱の外」にいるのかで、決まります。
自分のいいたいことを箱の中から伝えても、相手の熱意や創造性をかき立てることはできない
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
伝え方の問題じゃない。
自分が、「相手に抵抗している」ことが問題。
「抵抗を続ける」ことのほうが、よっぽど大変なんです。
実は箱の中にいるほうが、ストレスもプレッシャーも大きい
箱の外にいるときよりも、箱の中にいるときのほうが、はるかにしなければならないことが多く、負担が大きいと感じていたはずだ。
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
なぜならば。
「箱の中」では、「自己正当化」のための材料集めに忙しいから。
- 自分の正しさを証明しなければならない
- 相手の間違いを証明しなければならない
- スキあらば、相手を攻撃する
- 必死でアピール、必死で叫ぶ
「箱の外」に出てしまえば解放されますよ。
つまり、「自分の正しさアピール」を、あきらめるのです。
本当にできるかな。
そのことを思い出せば大丈夫ですよ。
箱に入ったきっかけを、思い出そう
自分を裏切ったときに、物事を見る目が変わってしまった
自分の感情に背いたとたん、物事を見る目が変わってくる。他の人、自分、その状況全体、すべてを見る目が、自分の行動を正当化するような形にゆがめられてしまう
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
自分の感情に背く = 自分を裏切る
それが、「箱」の世界の始まり。
自分の「思いやり」に目をそむけてきた
自分が「他人のためにすべきだと感じたこと」に背く行動
なんと。
自分のために、すべきだと感じたことではなく。
他人のために、すべきだと感じたこと。
そこに背いたとき、箱に入る。
実は、相手のニーズを感じ取っているから
(私たちは)他の人たちが何を必要としているか、どうすればそれを手助けできるかを感じ取ることができる
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
どれだけ他人に関心がないと思っていても。
実は、相手が何を必要としていて、どんな手助けが必要なのかは、感じているといいます。
- 手助けしようかなと思ったけど、手を貸さなかった
- 謝るべきとわかっていたけれど、謝らなかった
- 相手に役立つ情報を知らせなかった
要するに。
本来の気持ちは「思いやり」。
思いやりは、ないのではなく、「背いている」だけ。
背いている自分を正当化するために、箱の中に入って戦い始めてしまったのです。
- 「自分の思いやり」を裏切る
- 「自己正当化」を始める
- 相手に非があったからだ
- 責められた相手も、「自己正当化」を始める
- 「自己正当化」同士で、せめぎあう
でも、それができなかった。
だから、自分のことも、お母さんのことも嫌いになった。
そのことを思い出すだけで、いいんですよ。
「抵抗」をやめてみましょう。
イライラするたびに、本来の気持ちに目を向ける練習を
「自己正当化」とは、こんな気持ち。
- 相手が悪い
- 私が正しい
だから。
イライラしたら、こう問いかけてみよう。
- 私の何が「正しい」のだろう?
1.「思いやり」の場合
- 本当は、相手に◯◯してあげたいと思っていた
- うまくいかないからイライラしてきた
- 悔しくて、相手のせいにし始めた
だから。
相手に伝えてみる。
- 本当は◯◯しようと思ってたんだ
2.「八つ当たり」の場合
忙しいときに話しかけられるとイライラしたりとか。
目の前の人には何の問題もないのに、八つ当たりしてしまうことがあります。
- △△の問題で頭がいっぱいだった
- 余裕をなくしてた
- 他人を気遣うキャパが、今はない
だから。
相手に伝えてみる。
- ごめん、今、△△のことで悩んでたから。
「正直さ」を取り戻してみれば、解決します。
正直になっても解決しない場合は、「縁を切るべき相手」かもしれませんね。
まとめ
自分が箱の中に入っていると、どうなるか?
- 自己正当化できるような、証拠集めをする
- 他者を、実際以上に悪者に仕立てあげる
- 世界をゆがめる
- 他者をも、箱の中に入れる
- 箱の中に入った人同士で、延々と争う
つまりは、箱の中での努力は、すべてが水の泡。
何をしても、無駄な行動になる。
- 相手を変えようとする
- 相手と全力で張り合う
- その状況から離れる
- コミュニケーションをとろうとする
- 新しいテクニックを使おうとする
- 自分の行動を変えようとする
自分の足で、箱から出なければならない。
そのためには……
相手への抵抗をやめること。
こっちが箱から出てしまえば、相手がひどい奴である必要はなくなり、相手をひどい奴にする必要もなくなる。だから、つらい状況を悪化させるのではなく、よい方向に持っていくことができるようになる。
(by 自分の小さな「箱」から脱出する方法)
【イライラしたときの考え方】
- 「自己正当化」であることを思い出す
- なぜ相手が悪く、私が正しいのか?
自分の心に正直になる練習を。
- 思いやりの場合
- 本当は、相手に◯◯してあげたいと思っていた
- 「うまくいかなくてイライラしてしまった」と正直に伝えてみる
- 八つ当たりの場合
- △△の問題で頭がいっぱいだった
- 「今、余裕をなくしてる」と正直に伝えてみる
そんな自分を信じて、抵抗するのをやめてみてくださいね。
自分の心に正直になることです。
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