自己肯定は、やり方を間違えると危険。
「自分はできる」と思うのは、やっぱりいいことですよね。
ただ、時と場合によっては、「自己肯定」という言葉を使って逃げてるだけ、ってときがありませんか?
何でも肯定していると、かえって成長を妨げることがあります。
肯定の意味が変わりますよ。
自己肯定は現状にとどまる
60点の自分に「今回はたまたま運が悪かっただけで、ほんとうの自分は100点なんだ」と言い聞かせるのが自己肯定です。
(by 嫌われる勇気)
肯定というより、妄想だ。
- 「私はできる」「私は強い」と、暗示をかける
- 本当の自分は100点なんだと言い聞かせる
デメリット:「今の自分で大丈夫」→現状維持
日光は、生き物が成長するために必要なもの。
日光には、心身ともに育ててくれる力がある。
とはいえ……
強すぎる紫外線は、肌トラブルを招きますよね。
直射日光を浴びないほうがいい場合もあります。
何ごとも、時と場合によるし、強弱による。
それについて、興味深い研究結果が出ています。
オススメ!自己肯定のベストな使い方
自己肯定は恐ろしいフィードバックを受け取る前におこなうのが一番効果的であることが研究で分かっている。
(中略)
だから厳しいフィードバックが来そうだと分かっているときはまず数分かけて自分を強化しよう
(by “insight”(インサイト))
たとえば、こんなとき
- 仕事でミスをしてしまい、上司に呼び出された
- 会議で、イヤなことを言われるのがわかりきっている
- 家に帰ったら、確実に親に怒られる
- 今からクレームを聞きにいく
明らかな自分の失敗やミスによって、イヤな出来事に直面しなければならないときって、ありますよね。
(仕事で自信を失いそうなときは)
自分が愛情深い親であるとか、熱心な地域のぽランティアであるとか、善き友人であると思い出すことだ。
(by “insight”(インサイト))
つまり。
違う分野での自分の頑張りを思い出すこと
- 仕事が原因なら、仕事以外の自分を思い出す
- 勉強が原因なら、勉強以外の自分を思い出す
そんなときは、勉強以外のことで肯定すればいいってことだな。
あまりにシンプルで空想的に聞こえるかもしれないが、これは研究でも裏付けられている。
(by “insight”(インサイト))
なぜならば。
絶望するときは、「私の全部が悪い」と思いがちだから。
いろんな側面があっての、ひとつの失敗ですからね。
- ひとつの失敗を見て「自分はダメだ」と思ったときは
- 自分にも「いろんな側面」があることを思い出す
自己受容が未来へ進ませる
それ(=自己肯定)に対し、 60 点の自分をそのまま 60 点として受け入れた上で「100点に近づくにはどうしたらいいか」を考えるのが自己受容になります。
(by 嫌われる勇気)
- 「できない」自分を受け入れる
- 60点の自分を認め、100点に近づくにはどうするかを考える
- 「ここから、どうする?」→未来へ向かう
受容する目的は、進むため。
ありのままを認めて、「じゃあ、どうしようか?」を考える
これが、自己受容。
叫ぶ人は、むしろ自信がない
わざわざ言葉にして自慢している人は、むしろ自分に自信がないのです。アドラーは、はっきりと指摘しています。
「もしも自慢する人がいるとすれば、それは劣等感を感じているからにすぎない」
(by 嫌われる勇気)
無理して声高にしているときって、やっぱり自信がないときほど、してしまいますよね。
意外と、「ポジティブにいこう!」って人が、実はネガティブだったってことも、よくあります。
まとめ
- 60点の自分を、ほんとうは100点だと思うのが自己肯定
- →妄想、現状維持につながる
- 自己肯定には、「時と場合」がある
- 怖いフィードバックを受ける前が一番効果的
- 違う分野での自分を、思い出す
- 60点の自分を受け入れるのが、自己受容
- 「じゃあ、どうしよう?」と対策が考えられる
「職場での自分」とか、「家庭での自分」とか、その一点だけを見るのではなく。
自分のいろんな側面を見て、ある一面で失敗したら、他の側面での成功を見てみること。
一人に嫌われても、他の大勢に好かれたりもする。
自信を失いかけたら、「いろいろある」ことを思い出してみてくださいね。
