自分の意見を確実に、しかも最速で伝えるためには、チャートが効果的。
そのためには。
- まず、構成要素を抜き出す
- 次に、関係性を見抜く
「関係性」を見抜くことは、抽象化能力のひとつです。
「抽象化」の訓練にもなりますね。
Contents
「要素」と「関係性」を見ることが、「体系的に理解する」こと
個々の要素が、一定の秩序によって論理的にまとめられた状態
要するに。
「要素」と「関係性」がわかることが、「体系的に理解する」という意味なんですね。
そのためには。
- まず、構成要素を抜き出す
- 次に、関係性を見抜く
1.「構成要素」を抜き出す
要素を抜き出すとは、「分解」のことです。
1つの物事・出来事を、細かく分解し、小さな「要素」を理解する。
「大きな1つのもの」だと思っていたことを、細かく分解し、「A、B、C」という要素を抜き出すのです。
たとえば。
- 「役職」の要素は、「社長」「部長」「課長」「平社員」
2.「関係性」を見抜く
- Aは、Bと同じ(A=B)
- Aが先、Bは後(A→B)
- AとBから、Cが生まれる(A+B → C)
「関係性」とは。
「要素」と「要素」を、「=」「→」「+」などで結べることです。
たとえば。
- 命令系統は、「社長」→「部長」→「課長」→「平社員」
日常のすべてのことに対して、「要素」と「関係性」を考えるようにしてみよう。
「具体と抽象」の往復
- 具体レベルとは
- 「個別・バラバラ」の情報のこと
- 抽象レベルとは
- バラバラの情報から、「関係性」を見ること
具体的な事象(バラバラの情報)から、「AとBは、○○の関係なんだ」と判断することが抽象化です。
たとえば、「3人連れ」が歩いているとして。
- 要素:大人の男性・大人の女性・子ども
- 関係性:「3人家族なんだろうな」
要素を見て、関係性を推測するのです。
- 具体化とは
- 関係性から、要素を抜き出すこと
- 抽象化とは
- 要素から、関係性を見ること
「考える」とは、常に、「具体と抽象」の往復。
「要素」と「関係性」を見抜いたら、チャートにしましょう。
チャートとは、要素と関係性を書いたもの
チャートの例
- 組織図のように、関係を表したもの
- フロー図のように、流れ(順序)を表したもの
関係や流れが、ひと目でわかるのが、チャートです。
チャートで身につく力
「構成要素」を抜き出し、「関係性」を見抜くうえで、次のような力がつきます。
- 情報を整理する力
- 重要なものを選び取る力
- ムダなものを捨てる力
- 相互の関わりを理解する力
つまりチャートとは。
何が重要で、相互にどう関わっているのかを理解すること
チャートの例
チャートとは、伝えたい内容を「図」にしたもの。
具体的には、次のようなもの。
このようなチャートをうまく使うと、説明が簡単になりますね。
自分の頭も整理されるので、頭の回転がよくなります。
いっけん、簡単に思えますが、いざやってみると意外と難しいのです。
どのチャートを使って、どう書いたらいいのかが慣れるまでは大変。
どんなときも、図を使いながら整理するクセをつけてみましょう。
メッセージファースト
チャートに美しさはいらない
当然のことですが、チャートを使う目的は、「メッセージを伝えるため」。
メッセージが重要なのであって、チャートを書くことが目的ではありません。
やっているうちに、「チャートを書くことが目的になってしまう人が多い」というのが落とし穴のようです。
美しさにこだわることは、時間のムダ。
これは特に、海外の人が、日本人のやり方を見て思うことだそうです。
美しいけれど伝わらないチャートでは意味がない、と。
- チャートは、最小限・シンプルに
- 美しく書くのではなく、「メッセージ」にこだわる
それが原則。
まとめ
日常の「悩み」にも応用できる
「要素」と「関係性」を見る視点は、日常のあらゆる問題に役立ちます。
たとえばですが。
個人的な話でいうと、私は、「仲間を作ることが苦手」です。
個人プレーのほうが得意だし、好き。
でも、「仲間でワイワイしている姿」に、憧れもあるし、うらやましくもなる。
そのことを相談したら、こう言われたんです。
「『仲間でワイワイ』の『要素』は何?」と。
なんだろう? 「一体感」かな?
じゃあ、「仲間」ではなく、「一体感」に憧れているんだね?
目的が「一体感」なら、手段は「仲間」じゃなくても、いいんじゃない?
たとえば、「ライブに行くこと」で、一体感が得られるかもしれないし。
あくまでも、たとえですが、私はそのときに「なるほど」と思いました。
どんな問題も、「要素」を抜き出して「関係性」を見る。
大きく複雑に見えていた問題も、小さく小さく分解していくことで、答えが見つけやすくなります。
だから。
常に「分解」。
常に「要素」。
常に「関係性」
仕事だけではなく、あらゆる場面で、この抽象化能力は役立ちます。
ぜひ、日々の生活の中で、「この問題の要素は何だ?」と考えてみてください。
解決策が、スッキリと出てくるはずです。
ということで。
- 今の悩みの、「要素」は何だろう?
- 小さく分解すると、どうなるだろう?
- どんな関係になるのかな?
参考図書
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