スタンフォードの自分を変える教室 by ケリー・マクゴニガル|他人の姿を見てムダに焦る「目標感染」にご用心

スタンフォードの自分を変える教室

心理学の研究が示すのは、私たちの選択の大部分が「自分の選択」ではない!ということ。

 

この目標、本当に自分のものなのかな?

 

実は、他人の目標に感染している可能性がある!

しっかりと自分の本音を自覚しよう。

 

「スタンフォードの自分を変える教室」 by ケリー・マクゴニガル

選択の基準は何?

私たちが何かを選択するとき、実は、次のことに多大な影響を受けている。

  • 他人が考えていること
  • 他人が欲しがっているもの
  • 他人がやっていること
  • 他人が私に期待していること

 

いつのまにか周りの人に踊らされ、「自分もやらなきゃ!」と焦って不安になる。

それが人間の日常茶飯事。

 

人間の欲求のなかで、「よいことをしたい」という部分は、とても薄い。

それよりも、はるかに強く、しかも熱~く、ガムシャラになって、次のことを望んでしまう。

 

みんなと同じでいたい


このことを、「目標感染」という。

目標感染

みんなと同じでいたいからこそ、他人の目標に、感染してしまう。

これは、すごーく怖い。

自覚症状がないから。

もちろん、良い感染なら問題なし。

本気で、この人みたいになりたいと、目指すのはいい。

 

ただし、燃え尽きたり、ウツになったりしたときに、初めて気づいたりもする。

目指すものが違ってた……ということに。

本心から出たものでなければ、晴れやかな気分になれない

研究で明らかになっていること。

本心からの目標でなければ、たとえ結果が出ても、「晴れやかな気分」にはなれない、ということ。

 

ひとつの目安としては、次のことが言える。

 

目標感染になっているとき
  • 目標を立てただけでいい気分になっている
  • 今度こそ変わらなきゃと肩ひじ張っている
  • 他人の姿を見て焦っている
  • 達成できない自分には価値がないと感じる
  • 気分が重たい

 

本心からの目標のとき
  • その目標を考えると元気と強さが出てくる
  • 努力を努力と感じない(楽しい努力)
  • 目指している時点で自分に価値を感じている
  • 気分は晴れやか

 

その目標、その情熱、本当に自分の本心?

本心を確認することが、自己コントロール

親は子どもに、よく言う。

「○○ちゃんの家と、ウチとは違うの。よそは、よそ!」

だけど、大人だって、できてない。

 

自覚、自己客観視、自己コントロールとは……

本心から離れている自分に気づいて、常に軌道修正していくプロセスのこと

 

それは、毎日やらねばならない。

毎日のうがい・手洗いと同じように、自己コントロールもしっかりと。

他人の目標からは、自分を守らねば。

 

一番いいのは、必要以上に他人の姿を見ないことでは?

 

では、目標とは、どのように立てたらいいのか?

実は、目標を立てることも、自分を責めることも、結果は同じになるということがわかっている。

目標を立てることも、自分を責めることも、実は同じ

何かイヤなことが起きたとき、どう行動するか?

イヤなことが起きたときにこそ、一番、自分の本質が出てくる。

さて、あなたはどちらのタイプだろうか?

イヤなことが起きたとき、自分を責める

何かイヤなことが起きたとき、自分を責める

自分を責めると、「どうにでもなれ」という気持ちになりやすい。

(悪い意味での)気分転換で、気持ちをごまかす

さらに自己嫌悪になる

 

落ち込んだときに、よく言われること。

「気分転換しなよ」

「リフレッシュしなよ」

「楽しいことを考えなよ」

 

だけど。

 

この言葉を、文字通りに受け取ることは危険。

気分転換によって、ますます自己嫌悪にハマっていくことがあるから。

気分転換も大事だけれど、それ以上に重要なことは、「自分を責める」という習慣をやめること。

イヤなことが起きたとき、目標を立てる

何かイヤなことが起きたとき、目標を立てる

理想の自分像を考えると、気分が上がる

気分が上がった時点で自己満足してしまい、立てた目標のことは忘れる

当然、実践もしない

さらに自己嫌悪になる

 

イヤなことが起きたとき、しっかりと目標を立てることも危険だったりする。

よく、目標を達成できないっていうけれど、そもそも達成することが目的ではないのだ。

目標を立てるときには、ドーパミンが出るため、とても気持ちがいい。

その一瞬の気持ちよさを、目標を立てることの目的にしていると、何も変わらない。

そもそも本当にやりたいことなのかを、しっかり考えないと。

 

中毒のような気分転換と、中毒のような目標設定は、自己嫌悪を引き起こす。

そして、自分が本当に求めているものに気づいて、望むこと。

素直に正直に望むことが、自分に強さを与える秘訣ですね。

自分を恥じる・後ろめたく思う・希望をなくすことが問題

中毒のような気分転換と目標は自分を責めることから起きる

危険なのは、最初につまずいたときに自分を恥じたり、後ろめたく思ったり、自制心をなくしたり、希望をなくしたりすることです。

 

自分を責めてしまうと、責める気持ちから逃げ出したくなりますよね。

だから、気分転換をしたくなったり、目標を立てたくなったりするわけです。

だから、そのときに、自分を責めずに自分に思いやりをもつようにすると、逃げたい気持ちにはならないのです。

自分に思いやりを持つと、他人の意見も聞けるようになる

自分のことを認められるようになる

自分に思いやりをもってふり返った場合のほうが、自分を厳しく批判した場合よりも、失敗したのは自分のせいだったのだ、と認めやすくなります。

また、そのほうが他人の意見やアドバイスに対しても進んで耳を貸せるようになり、失敗の経験から学ぶことも多くなるのです。

 

つまり。

  • 自分の失敗を認められない人
  • 他人の意見を聞けない人
  • 失敗から学べない人

 

その原因は、自分を責めていること!

 

それは、罪悪感が関係するからです。

自分に思いやりを持つと、罪悪感がやわらぐ

自分に対して思いやりをもつことで罪悪感が和らぎ、自分自身に対する責任感が増すのです。

 

人は、罪悪感を抱くことを、とても嫌います。

とてもツラく、苦しいからです。

悪い行動をしてしまうのは、「すべて罪悪感のせい」と言ってもいいほど。

でも、思いやりを持つことで、罪悪感をやわらげることができるんですね。

すると、自分に対する責任感も増す。

つまりは、他人のせいにしたり、自分を正当化したりせず、自分で自分に責任が持てるようになるのです。

自分に思いやりを持つって、いいことずくめですね!

 

自分が変わるコツ
  • 罪悪感を持たない
  • 自己批判をしない
  • 自分を許す
  • 自分に優しくする

 

自己コントロールとは、そのような自分自身のさまざまな一面を理解できるようになることであり、まったくちがう人間に生まれ変わることではありません。自己コントロールの探求においては、私たちが自分に向かってふりかざすおきまりの武器──罪悪感、ストレス、恥の意識──は何の役にも立ちません。

 

自分への思いやりは、毎日毎日、何度も何度も繰り返すこと!

毎日繰り返すと、脳は変化する

毎日、自分への思いやりを!

毎日数学をやれば、数学に強い脳になります。心配ごとばかりしていれば、心配しやすい脳になります。繰り返し集中を行なえば、集中しやすい脳になるというわけです。  
繰り返し行なうことは脳にとって容易になるだけでなく、それに合わせて脳じたいが変化していきます。

 

脳を変化させるコツは、毎日繰り返すことです。

自分への思いやりって、どうすんの?
自分の感情をそのまま受け止めること

感情は、そのまま受け止める

感情をそのまま受け止めることです。

コントロールするのではなく、ただただ、「自分はこう思っているんだなぁ」ということを理解する。

 

研究でも、次のことがわかっているそうです。

  • ネガティブ思考を抑圧すると、憂うつになる
  • 思考を抑圧すると、不安障害が悪化する
  • 話してもよいと許可されたとたん、意識にのぼらなくなる

 

これは、私自身も経験があります。

「聞いてあげる」と言われた瞬間に、愚痴が出なくなったのです。

つまり、許可を与えられることで、感情は落ち着く。

否定されるから、感情が暴れだすのですよね。

だから、そのまま味わうということがポイントです。

 

注意すべきは、「感情」と「行動」とを切り離すという点。

感じるままに行動することではない

「感情」と「行動」は別もの

頭に浮かんでくる考えをムリに抑えつけたりせず、感じるがままに感じようと腹をくくることは──ただし、頭に浮かぶことが真実とは限らず、感じたとおりに行動する必要はないと理解したうえで──不安や憂うつ、異常な食欲、依存症などに対処するのにも効果的な方法です。

 

よく、「こんなことを思っちゃいけない」と感じたりしますが、思うことは自由。

思ってもいいのです。

ただし、行動はしない。

 

たとえば、「文句を言いたい」という欲求が出たとして。

文句を言いたい感情は肯定していい。

自分はそれだけツラいんだな、と。

でも、実際に文句を言うかどうかは別なのです。

そこはまた、冷静に判断して、選択すればいいこと。

 

これはある意味、とっても楽しいことです。

「感じる=行動ではない」ということは、思う存分に感情を味わっていいということなのです。

 

思考や感情をコントロールしようとするのは、多くの人の期待に反して逆効果をもたらします。

 

POINT
  • 感情には受け身になる
  • 行動には主体的になる

感情を「台風」だと思えばいい

強い衝動を感じたときには、頭のなかで大きな波を思い浮かべます。波はうねってものすごい高さになりますが、やがて砕け散って消えてしまいます。

 

波よりも、台風のほうがわかりやすいと思います。

台風が通り過ぎるまでは、窓をしめ切って、ひたすら耐えますよね。

来てしまったものは、もうしょうがないわけです。

でも、じっと耐えていれば、やがて台風一過という、爽やかな雰囲気が訪れます。

でも、台風が来たときに、「いや、これは台風ではない」と言って、外に出ていったらどうなるでしょうか?

どんなに自分が「台風ではない」と思っても、台風は台風。

台風一過になるまで、じっと待ってみましょう。

まとめ

ここまでをまとめると、こうなります。

 

  1. 誘惑や欲求を感じていることに気づく
  2. 気を紛らそうとしたり否定したりせず、素直に受け入れる
  3. 落ち着いて考え、どう行動するかを選択する
  4. 大事な目標を思い起こす

 

それこそが、自分への思いやり!

自己批判するのではなく、自分への思いやりを育んでみましょう。

 

こちらもどうぞ。

ストレススタンフォードのストレスを力に変える教科書 by ケリー・マクゴニガル|もっとも幸福な人とは、もっともストレスの多い人だった

 

ということで。

 

memo
感じたままに行動するのではない!

感情には受け身で対処する

行動は主体的に選択する

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