勉強のモチベーション【学びの5段階とは】一流とその他大勢をわける大人の学び方

大人になったら、何のために学ぶの?

 

会社勤めをしていると、会社帰りや土日は疲れ果ててしまって、何もする気が起きなかったりしますよね。

「学び続ける」って、意外と難しいです。

 

「勉強」って、学生時代までで終わりじゃないの?

今さら、学ぶことなんてないし……。

 

ただ、愚痴がたくさん出てくるのは、「何も学んでないから」とも言えるんです。

 

学び直すこと、変化をためらってしまった人たちの多くはこういいます。 「この道一筋で一生懸命やってきたのに……」 「こんなに努力しているのに納得がいかない!」

どの人にも共通しているのが、 外部環境の変化に応じて学び直すことを放棄してしまっていることです。 

(by 働く大人のための「学び」の教科書)

 

勉強すれば、不平や不満がなくなるってこと?

 

少なくとも、「こんなにやってるのに」は、学びの放棄。

 

「これではダメなのか。じゃあどうしよう?」と思えば、また学ぶことができますね。

 

学び続けてきて、今、思うことは、ちょっとしたコツや知識を得るだけで、楽しく人生を送ることができるのだ、ということ。

学べば学ぶほどヒントが得られて、人間ができてくる。選択肢も増える。たぶん、「狭さ」が私を苦しめていたのです。

人間関係がうまくいかないのも、仕事がうまくいかないのも、ストレスで病気になったのも。自分の狭さを克服して広げていったら、「苦しい」が「楽しい」に変わっていきました。

(by 働く大人のための「学び」の教科書)

 

「勉強」って苦しいものだと思ってた。

勉強すれば、苦しいことが減っていくの?

 

「大人の学び」がツラいのは、「学び方」や「学ぶ意味」「学ぶ楽しさ」を教えてくれる人がいなくなるからですね。

 

大人はまず、「学び方」を再び知る必要があります。

 

「学び」について再確認してみましょう。

 

学ぶ目的は?

  1. 仕事に役立てる
    • 「稼げない自分」に不満
  2. 人生に役立てる
    • 「今の自分」に不満
  3. 知的欲求を満たす
    • 欲求不満

 

不平不満・愚痴こそ、学びのスイッチ。

独学大全

「学びの5段階」でゴールを見続ける

  1. 知る:Know
  2. わかる:Understand
  3. 実践する:Do
  4. できる:Can
  5. 共有する:Share
POINT
各段階で、それぞれのゴールを追い続けること。

 

「知らない」「わからない」「できない」と思ったら。

まずは知ってみる

1.Know:「知らない」のゴール

知らない → 全体把握

  • 全体把握、土台構築の段階
  • 大量インプット(目安は読書30冊)
  • 一番ツラい時期

30冊かぁ……、つらいな。

 

注意
自己満足で終わりがち。

 

大量インプットは、「感動するまで」続ける

2.Understand:「知る」のゴール

  • 「なるほど! 感動!」の段階
  • 心からスッキリする
  • ちょっと知って、いい気になる時期

 

「わかる」とは、こういう気持ち。

  • なるほど!
  • 腑に落ちる
  • 心からの納得
  • 感動する
  • スッキリする

 

インプットは、「なるほど!」と感動するまで続けるのか。

 

注意
ここで、「いい気」になりがち。

 

感動したら、「実践する」

3.Do:「わかる」のゴール

  • 失敗しても平気なことを、数多くやる段階
  • 他人のやり方の本質を盗み、さらに学ぶ
    • 学びは決して止めない
  • 新しいことをやる大変な時期

 

「なるほど!」と思ったら、実際にやってみることか。

 

ちなみに、「失敗しても平気なこと」がポイントです。

いきなり大きな賭けに出ると、挫折しやすくなりますね。

 

ただし、注意点。

多くの人が、この段階で学びをやめてしまう。

 

ここで終わってしまえば、それまでにどれだけがんばって勉強しても単なる「経験」で終わります。

(by 一流の学び方)

 

「単なる経験」にしたくないな……

 

人が能力を高めるためには、経験を経験したままに、そのまま放置しておくことには問題があります。

こうした状態のことを「這いまわる経験主義(経験ばかりして、何も学べていない状態のこと)」という場合もありますが、なんの学びも得ぬままに、同じことを何度も何度も繰り返してしまうのは、大変非効率です。

(by 働く大人のための「学び」の教科書)

 

注意
やっただけで、学びを止めがち。

 

やってみたら、「自分流ができる」まで続ける

4.Can:「実践する」のゴール

実践する → 自分流の価値ができる

  • 「○○と言えば、○○さん」といわれる段階
  • 自分流・自分の価値ができる
  • 勢いがあれば、どんどんできる時期

 

ほんの少しの努力をするか否かが「一流のプロ」と「その他大勢」を分ける境目となるのです。

(by 一流の学び方)

 

「ほんの少しの努力」って、何だろう?
  • いろいろな方法で何度も実践する
  • ひとつひとつ丁寧に振り返り、感想をたくさん持つ
  • 次に役立てる

 

実践の中で、たくさんの感想を持っていきましょう。

その感想が、必ず次へ生きてきます。

 

注意
自分流で、傲慢になりがち。

 

自分流ができたら、「共有できるまで」続ける

5.Share:「できる」のゴール

  • 「〇〇とは△△である」とひとことで語れる段階
  • 本質を因数分解できる
  • アウトプット主流の時期

 

ひとことで言えば、「抽象化能力」。

「抽象化」とは

  • 「要素」を抜き出す
  • 「分類」「分解」する
  • 「関係性」を見抜く
  • 「本質」をつきとめる

 

つまり、「自分の言葉で」語れるかどうか。

その目安は、次の2つです。

  1. チャートや図に書けるか
  2. 要点を、ひとことで言えるか

 

POINT
「なぜなら」「ひとことで言うと」を増やす。

 

 

それにしても、「何を学びたいか」がわからないんだけど……

すごく困ってることもないし。

学びに必要な3つの要素

  1. 背伸び
  2. 振り返り
  3. 人とのつながり

 

とにかく大事なのは、これ。

  • 楽しいと感じること
  • 好きなこと
  • 興味のあること
  • 好奇心を感じること

「稼げそう」「役立ちそう」「昇進できそう」というのも、「好奇心」という意味になるなら、いいですね。

 

一番いいのは。

ツラくても続けられそうなこと

共有する(Share)まで続けられそうかどうか、だな。

【学びの要素1】背伸び

  1. ちょっとだけ「難しい」と感じること
  2. でも、実現が不可能ではなさそうなこと

興味があるけど、「ちょっと難しい」くらいがオススメ。

簡単すぎてもつまらないし、難しすぎると挫折しますよね。

 

「ルーティン」や「タスク」をいくらこなしていても、人間の能力の伸張は望むことができません。

(by「働く大人のための『学び』の教科書」)

 

会社でやってる「簡単なルーチンワーク」は、学びにならないってこと?

ちょっと難易度を上げなきゃな。

 

たとえば、日々のルーチンワークなら。

  1. 「手書き」→「Excel」に変えてみる
  2. 「Excel」を使ったら→「関数」を使ってみる
  3. 「関数」を使ったら→「マクロ」を使ってみる

 

ルーチンワークばかりなら、「やり方の難易度」を上げてみるのもいいですね。

今のやり方だけで満足しないことを心がけてみましょう。

 

POINT
簡単すぎず、難しすぎない。

自分のキャパをよく理解しよう。

【学びの要素2】振り返り

振り返りとは。

  1. 「過去の行動」を見つめ直し、意味をつける
  2. 「今後どうするか」を、自分の言葉で考える

「自分の言葉で考える」って、何?

 

単純に「楽しかった」「面白かった」だけに、しないことです。

何がどうだったのか、そして今後はどうしたいのかを丁寧に考えてみましょう。

 

「3:Do」から「4:Can」へ移行するための大事なツールが振り返り。

「学んで実践したこと」から、「自分なりの感想」をたくさん引き出してみてください。

 

POINT
「振り返り」は、「学びっぱなし」にしないための一番の工夫。

ここで、「一流」と「その他大勢」がわかれる。

【学びの要素3】人とのつながり

人は「自分一人でできる今の自分」を脱して、「これからの自分」になるためには、他人からのサポートや支援を必要とします。助言をもらったり、声かけを受けたり、励まされたりといった「つながり」や「関わり」が大切なのです。

(by「働く大人のための『学び』の教科書」)

「人とのつながり」はいちばん苦手。

励ましてくれる人なんて、いないし……

 

「励まし」を受けることは、とても大事ですよね。

今はネットでコミュニティを探すこともできますし、家族や職場の人でもいい。

あるいは、「本」から励ましを受けることもできます。

あきらめずに探し続けてみてくださいね。

 

ただし。

自分が「学びを進歩させる」ことが最重要。

たとえ、「人とのつながり」が弱くても、進歩があれば大丈夫。

 

POINT
「こうであらねばならない」はやめて、モチベーションと進歩があるなら、「それでよし」としよう。

 

 

だけどやっぱり、すぐにイヤになってしまう。

モチベーションが続かないよ……

なぜ、学びをやめてしまうのか?

1.「勉強なんて意味がない」と他人に言われたから

(学ぶことが苦手な人は)学ぶことや知識の価値を否定し、最後には人の勉強まで邪魔するようになる。

(by 「独学大全」)

「そんなことやって、何になるの?」って、よく言われるんだ……

 

モチベーションを下げる、一番の原因はこれ。

他人に邪魔をされる

 

「邪魔する人」も、「邪魔される人」も、そんな意識はないかもしれません。

でも、意外とストレスとなって、たまっているんですよ。

 

【学ばない人の特徴】

  • 勉強が苦手 → ひがむ
  • 学ぶ人の足を引っ張る
  • 「勉強なんて役に立たない」が最後の切り札

本当は「ひがんでいるだけ」なの?

 

そのつもりはなくても、そうなっているのかもしれません。

そして、言われたほうも、「やっぱり意味ないのかな」と無意識のうちに受け止めてしまうんですよね。

 

そんなときは、「読書猿」さんの次の言葉をぜひ思い出してみてくださいね。

 

知識は何かを変える力がある。

(by 「独学大全」)

 

「知的欲求」は素晴らしいものです。

たとえ亀の歩みであっても、決して否定しないで。

2.不平不満に負けるから

やっぱり自分は、何をやってもダメなんだ。

誰も認めてくれないし……

 

いわゆる「愚痴の心」に負けてしまうことも、大きな要因ですね。

 

けれども。

「学び」は本来、不平不満から生まれるもの。

 

「そうじゃないだろ!」という体験や感情のリストは、自分が本当は何をつくりたいのかを教える手がかりとなるはずだ。

(by 「アイデア大全」)

 

自分の「不満リスト」が、そのまま「創造リスト」になる。

だから。

不平不満・ストレスは、消そうとするのではなく、ぜひリストにしてみてくださいね。

 

  • どんなストレスがあるのか
  • どんな悩みがあるのか
  • 何が不満なのか

それこそ、「学びの動機」。

 

すごく疲れてるのに、「学ぼう」っていう気になんて、なれないよ。

「学ぼう」と思わなければ、「悩み」はなくならない

困りごとや悩みを抱えていても、それを知りたいという気持ちに変換できる者は多くない。

(中略)

そこに知りたいことや知るべき何かが埋まっているとは思ってもみない。

(by 「独学大全」)

 

第一段階の「知る:Know」にさえ行けないと、ずっと「悩みっぱなし」。

ぜひ階段の一段目を登ってみてくださいね。

 

POINT
「知るべき何か」は、必ずある。

3.自信がないから

自信はいくら本を読んでもセミナーを受けても培われるものではありません。実践する中で「これはこういうことか」と気づきを得ることが本当の自信につながっていきます。

(by 「一流の学び方」)

 

「学び」とは、ただ本を読むことではありません。

Do(実践する)、Can(自分流にできる)、Share(共有する)まで含まれる。

 

すると、必ず出てくる気持ち。

自分には、そんなことできない……。

 

「できない」と思うと、止まってしまいますよね。

そんなときは、「大きく」考えすぎてしまっているのかもしれません。

もっと「小さく」考えよう

昨日知らなかったことを一つ知れば、また新しいスキルを身に付ければ、わずかであれ人が変わる。

(by 「独学大全」)

「わずか」でいいんです。

その「わずか」が、結果的に「大きな差」を生み出しますから。

 

やっぱり、大きすぎるからイヤになるんだよな。

 

POINT

「大きな夢を見ること」は、子どもの特権。

大人になったら、「小さな習慣」と「小さな達成感」で着実に進もう。

まとめ

【学びの5段階】

1
知る:Know
  • 全体把握、土台構築の段階
  • 大量インプット(書籍30冊)
  • 一番ツラい時期
2
わかる:Understand
  • 「なるほど! 感動!」の段階
  • 心からスッキリする
  • ちょっと知って、いい気になる時期
3
実践する:Do
  • 「失敗しても平気なこと」を数多くやる段階
  • 「一流」と「その他大勢」をわける大事な境い目
    • 決して学びを止めないこと
  • 新しいことをやる大変な時期
4
できる:Can
  • 「○○と言えば、○○さん」と言われる段階
  • 自分流ができる
  • 勢いさえあれば、どんどんできる時期
5
共有する:Share
  • 「○○とは△△である」とひとことで語れる段階
  • 本質を因数分解できる
  • アウトプット主流の時期

 

【「学び」とは】

  • 「要素」と「関係性」を見抜き、定義できること
  • 因数分解によって、「本質」をまとめること

 

【考えてみよう】

  • 自分のキャリア・稼ぎについて真剣に考える
  • 理想の自分像を、明確にする
  • 純粋なる知的欲求を考える

 

子どもは、「勉強するだけ」で褒められたけど。

大人になったら、「創造」が求められる。

だから自信を失いやすいのかもしれない。

 

大人の学びって難しいですよね。

「純粋に学びたいだけ」の気持ちもあるし。

「役立てなきゃ意味がない」という気持ちもある。

そこで折り合いがつかなくなりがちです。

 

それでも、「知識は人を変える」と思って、学びをあきらめないでくださいね。

 

さらに学びたいときは。

  1. タフな仕事から学ぶ
  2. 本を1トン読む
  3. 人から教えられて学ぶ
  4. 越境する
  5. フィードバックをとりに行く
  6. 場をつくる
  7. 教えてみる

もっと詳しく知りたい人は、下の参考図書を読んでみてくださいね。

 

「学ぶ」とは、本来とっても楽しいこと。

モチベーションを失ったときは、原点に立ち返ってみるといいですよ。

やる気を取り戻すには、もういちど「学び方」から学ぶこともオススメです。

 

「子どものような好奇心」を持ちつつも、「何かを変える」ことにチャレンジしていきたいな。

 

参考図書

 

学び

学びの5段階

学び

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です