紙包装にすることで、年間380トンのプラごみ削減ができるそう。
気になったので問い合わせてみました。
とにかく。
まず第一歩を踏み出したというのが、重要ですね。
食品業界としては、かなり画期的な取り組みだそうで。
「どうせ変わらない」と嘆くのではなく、すぐに効果はないように思えても、挑戦し続けることが大事だと感じました。
ネスレの挑戦~今できるベストの方法を
プラスチックを魚が食べてしまうのが問題
一番の問題はプラスチックが海に流れ出て魚が食べ、人間にも影響が出る可能性があること。紙にすることで100%の解決にはならないが、今とれるベストの方法だ
(ネスレ日本の高岡浩三社長)
紙の品質や強度の保持のため、何度も試行錯誤を繰り返し、設備投資も頑張ったそうです。
しかもコストは上がるけど、値上げはしないとのこと!
ネスレ、すごい。
製品化は一筋縄ではいかなかった
製品化は一筋縄ではいきませんでした。特に滑りなど紙自体の特性が原因で発生する皺や破れ、噛みこみなどが発生、その調整に追われる日々が続きました。
(生産本部 パッケージング部の話)
世界初となる紙製の外袋ということで。
社内はもちろん、包材メーカーや機械メーカーにもノウハウはなく、すべてが初めてのことだった、と。
それでもやり遂げたのは、環境問題に取り組むという全社一丸となっての熱い思い。
小さな一歩だけど、「まずはやる」というのが大事ですね。
キットカットの世界市場では、日本が世界一
世界初の取り組みを、日本でしなければ。
グローバル企業のネスレとして、どのように率先してプラスチックごみの課題解決に取り組むかは重要だ。
今回、これほど販売量の多い商品を対象に取り組むのは、グローバルのネスレの中でも日本が初めて。
それは、日本の“キットカット”が世界一の売り上げであり、売り上げのうち10~15%はインバウンドで購入されているためだ。
紙に変更することでコストは上昇するが、世界中のお客様が注目し、購入して下さる日本の“キットカット”で真っ先に取り組まなければならないと考えた。
(ネスレ日本の高岡浩三社長)
なんと、世界でのキットカット販売量のうち、日本は世界一だそうです!
そして、海外旅行客が、日本のお土産として購入することが多いのだとか。
なぜなら、日本にしかない、独特の味がたくさんあるから。
だからこそ、日本で取り組むと、世界に影響を与える。
日本が環境問題に率先するという姿勢は、誇らしいですね。
お客様窓口へ問い合わせてみた
プラごみ削減はすごいけど、じゃあ紙ゴミはいいの?
結論。
「プラスチックは、魚にダメージを与える」
「プラスチックよりも紙のほうがリサイクルしやすい」
だから、リサイクル社会を目指しての第一歩。
紙は再生して使ってほしい
折り紙にも使えるし、メッセージを書いて渡すこともできる。
ただ捨てるのではなく再利用してほしい。
そして、今はまだまだだけど、最終的には完全リサイクルをしたい。
再生紙で包装紙を生産
↓
また再生して生産
たしかに、ゴミではなく、また包装紙として使えると考えれば、完全リサイクル型になりますね。
2025年までに、すべてリサイクル可能なものへ
紙包装に変更したのは、現在では、キットカットの一部のみ。
それを2025年までに、すべての製品でリサイクル可能な包装に変更する計画のようです。
残るは、人々の意識変革
リサイクルに協力する意識へと
企業がそこまで努力してくれているなら、残るは利用者の意識改革の問題になりますね。
企業が頑張っても、利用する人がリサイクルに協力しなければ、どうにもならないのです。
私の職場でも、ムダな紙はバンバン使うし、エコを気にかける人はごく少数。
「しょーがないじゃないか」
「めんどくさいし」
という感覚です。
わずかな一歩も、全員がおこなえば大きくなる
紙の使用が悪いわけではない。
やはり、どうしても必要なこと。
すべてデジタルに切り替えるのは、現実的ではないと感じてます。
ただし、「何とも思っていない」という意識の問題が深刻。
わずかな努力でも、全員がするようになれば、大きな一歩になりますよね。
ネスレのオペレーターさんは丁寧だった
マニュアルを読み上げるだけのオペレーターさんではなかったのが、個人的には感動しました。
よくわからない質問だったと思いますが、丁寧に答えてくれて、さすがネスレだなという感じです。
まとめ
私は、スーパーやコンビニでのレジ袋を、子どもの頃から断るようにしていました。
やはりプラスチックゴミは、とても気になります。
また、水筒も持ち歩いてます。
ほんの小さな努力だけれども、少しずつでも貢献したい。
なので、ネスレの挑戦には、感銘を受けました。
こういう意識が、広がっていけばいいなと。