なぜ伝わらないのか~いま何を感じているか、言葉にできますか?

伝える力

「伝わるかどうか」よりも、「伝えたい」と思っているかどうか。

気にするべきは、自分は今、何を感じていて、何を伝えたいのか。

「伝わるかどうか」にこだわりすぎると、技術に偏ります。

それよりも優先すべきは、自分は何を感じ、何を考えているのか?

そして、何を伝えたいのか?

そこを明確にすることですよね。

Contents

自分の思いを、そのまま伝えればいいのではない

言葉の空気清浄機を

大事なことは、人に何かを伝えようと思ったとき、自分の思いをそのまま伝えればいいのではない、ということ。

 

「伝える」ことは、いわば、空気清浄機。

 

空気清浄機の役割は、空気中にある汚いものをクリーンにして、キレイな空気を出すことですね。

汚いものを排除し、クリーンにする

同じように、人に伝えるためには、汚い言葉をクリーンにして、キレイな言葉にすること。

たとえ、スムーズではなかったとしても、キレイであれば喜ばれます。

「伝わらない」「喜ばれない」のはクリーンにしていないから。

よく、「本音が言えない」というけれど、本音に問題がある場合も多いのです。

キレイな本音なら、言えないはずがない。

どうすれば、クリーンにできるのか?

「書く」=思考と感情をクリーンにできる

「書く」とは、思考と感情をクリーンにする作業です。

まずは吐き出さないと、クリーンにはなりません。

吐き出さずに表面だけをキレイにしようとすると、うわべだけの言葉になる。

どんなに汚い言葉でも、誰にも見せなければ迷惑をかけません。

まずは自分一人で、どんどん書いていくことがオススメ。

吐くだけ吐いたら、必ずスッキリします。

ただし、誰にも見せないとは言っても、自分自身に対しても嘘をついてしまうのが人間の弱いところ。

なかなか書けないんですよね。

どうしたらいいのでしょう。

「まず感じる」を心がけよう

今、何を感じているのか?

書くためにも、「まず感じる」ことが大切です。

自分は今、いったい何を感じている?

常に問いかけてみましょう。感じる前に書こうとすると、伝わらない言葉しか書けません。

書く前に、そして伝えようとする前に、自分の気持ちを確認することです。

 

  1. まず感じる。
  2. なぜそう感じるのかを書く。
  3. どう伝えたらいいかを書く。
  4. 伝える。

 

うれしいなら「なぜうれしいのか」。

悔しいなら「なぜ悔しいのか」

ひとつひとつ、明確にしていかなければ伝わりません。

目安として、自分に伝わるかどうかを意識してみましょう。

感じることを置き去りにしていると、わからなくなる

「やりたいこと」がわからなくなるとき、「まず感じる」ことを置き去りにしているからではないでしょうか?

「感じる」ことをやめて、「理性」だけで考えようとすると、空っぽな気分になってきます。

 

それでも、自分が何を考えているか、わからない

 

どうしてもわからないのは、環境のせいです。

ほとんどの人は、自分の言葉で考えられない

自分の意見なんて、そもそもない

「自分の言葉で考える」って、難しいですよね。

実は誰かの「受け売り」と「鵜呑み」しかない。

言われた言葉をそのまま使っているだけであって、自分の中に落とし込むという作業ができません。

自分の意見なんて、もともと、どこにもないのです。

考えられない理由は、モヤモヤのせい

自分で考えられない理由は……

 

頭の中に、新しいことを入れるスペースがないから。

 

では、頭の中に何があるのかというと……

 

モヤモヤ

 

ん? モヤモヤ?

 

言葉にならない心配事や悩み事など、まさに「モヤモヤ」した気持ちのことです。

 

「フィルターがかかる」とか、「ブロックがある」という表現をすることも多いですが、要は、頭の中にモヤモヤが充満しているのです。

だから、内部にまで入り込むスペースがなく、頭の入り口付近に、とりあえず置いているというイメージ。

モヤモヤの正体は、過去に言われたこと or 気になる別の問題

では、モヤモヤの正体とは……?

 

  1. 昔、言われたこと
  2. 「気になる別の問題」

 

これには、文化的・歴史的背景も関係しています。

そもそも「考える」ことを禁止するのが日本社会

日本では、考え方の訓練を受けない

日本人の多くは、考え方の訓練を受けたことがありません。

 

学校では詰め込み教育が主流のため、欧米のように、自分で考える力が鍛えられませんね。

 

社会に出ても、誰も教えてくれません。

 

「とりあえず、やってみろ」とか。

「崖から突き落とす」方式とか。

何かを丁寧に教わるということは、ほぼないのが現状です。

 

よく言われるセリフは……

 

自分で考えなさい

もっと深く考えなさい

論理的に考えなさい

 

でも、どう考えればいいかを聞いても、誰も答えてくれません。

誰もが、考え方の訓練を受けたことがないのです。

出る杭は打たれまくる

日本は、謙虚・謙遜が美徳とされる社会。

それ自体は、決して悪いことではありません。

海外からは、「日本人の謙虚さが素晴らしい」と絶賛されることもしばしば。

 

ただし、度が過ぎてしまうことが問題なのです。

 

次のような、「ねばならない」という思いがたくさん染み付いていないでしょうか。

 

  • 我慢しなければならない
  • 遠慮しなければならない
  • 出しゃばってはいけない

 

ちょっと目立つと、叩かれたりもします。

子どもの頃から嫌な思いをたくさんしてきているので、「何も言わないほうがいい」と思ってしまう傾向が強くなります。

 

いわゆる「長いものには巻かれろ」の精神。

これは、歴史の長い問題です。

和を乱してはいけない

「和をもって貴しとなす」

古くは聖徳太子の時代にまで、さかのぼります。

「和を乱してはならない」ことが、憲法十七条で定められました。

 

和を乱すくらいなら黙っていたほうがいい

 

そんな思いが、古来から日本人のDNAに刻み込まれているのではないでしょうか。

それは、江戸時代にも続きます。

 

「名誉は命がけで守る」

 

いわゆる奥ゆかしい武士道ですが、これも度を過ぎると生き苦しくなります。

日本人は世界的に見ても、自己主張をしない雰囲気が強いですね。

本当の悩みを封印してしまう

頭が「モヤモヤ」する原因は、悩みを吐き出せないでいるから

例えば、家庭やプライベートで何かしらのトラブルを抱えると、仕事に集中できなくなることがありますよね。

目の前のことが原因なのではなく、何か別の問題が気になっている状態です。

ただし、その悩みを外に吐き出すことがなかなかできません。

 

吐き出せない要因は、大きく分けて2つ。

 

  1. 自覚できる悩み:言葉にしたくない
  2. 自覚できない悩み:言葉にしたくてもできない

 

「言葉にしたくない」か、「したくてもできない」か、どちらにしろ、言葉にしないため、ずーっとモヤモヤし続けます。

 

ではなぜ、「言葉にしたくない」と思うのでしょうか? 

また、「言葉にしたくてもできない」状態になるのでしょうか?

やはりそれも、「恥」の意識が関係しているようです。

 

こんなことで悩んでいる自分が恥ずかしい

 

または、次のような心理もあるでしょう。

 

こんなことを言ってバカにされるのが怖い

面倒だから考えたくない

 

恥ずかしかったり、怖かったり、面倒だったりして考えないようにしてしまう。

いつの間にか、自分が何で悩んでいるのかさえわからなくなってしまう。=自覚できなくなる。

それが、自分を出せない三大心理です。

自分を出せない三大心理とは

虚栄心・恐怖心・怠け心

自分を出せない三大心理
  1. 虚栄心
  2. 恐怖心
  3. 怠け心
 

謙虚を美徳とするならいいのです。

でも、裏を返すと、「虚栄心」「恐怖心」「怠け心」だったりもします。

 

具体的には、次のような心理が働きます。

 

  1. 虚栄心:感情を出すことは恥である
  2. 恐怖心:白い目で見られるのが怖い
  3. 怠け心:言い方を工夫するのは面倒である、水に流してしまおう

 

要するに、「いい人でいたい」ということです。

謙虚さではなく、「いい人でいたい」という自己保身

本当の「謙虚さ」ではなく、「いい人」でいるために、村八分にされないために、我慢をして遠慮する。

 

できるだけ波風を立てたくない。

 

そんな思いが、頭の中に「モヤモヤ」と居続けているのです。

自分の言葉で考えられない原因とは

頭の中にモヤモヤがあるから

自分の言葉で考えられない原因
  • 頭の中に新しいことを入れるスペースがない
  • 頭の中にあるものは「モヤモヤ」
  • 「モヤモヤ」の正体は……
    • 虚栄心・恐怖心・怠け心
    • プライベートの悩みを封印する

 

モヤモヤがたちこめていて、自分の意見が見えなくなっている状態です。

その原因は、虚栄心・恐怖心・怠け心。

では、なぜ虚栄心・恐怖心・怠け心でいっぱいになってしまったかといえば……

社会的な要因が大きいわけです。

社会的な雰囲気によって、そう思わされてきた

文化的・社会的な背景によって、本心を封印させられてきたという現実があります。

古代から、権力者が民衆を支配するために、「徹底的に考えさせない」制度を作り上げたからです。

長い間、つちかわれてきた風土なので、民主主義の時代になった今でも、心に根付いたものは、そう簡単に変わりません。

 

つまり……

 

すべては「環境のせい」

 

本来、人は、素晴らしい頭脳を持っています。

考えられないワケがありません。

それなのに考えられなくなっているのは、すべて「環境のせい」なのです。

 

誰も悪くないってことだ

本来、誰もが思考力・判断力・行動力を持っている

もともと才能はあるのに、「宝の持ち腐れ」になっているだけ

「自分にはできない」わけではない。

脳に限界があるわけでもない。

 

本来、誰もが考える力を持っています。

 

最近の脳の研究でも、脳の本質はまだまだ解明されていません。

それだけ、脳の力は未知数のものなのです。

 

だけど、使い方がわかっていないというのが現状。

あえて「使わない」ように、社会的に仕向けられてきたからですね。

 

ここで大事なことは、「環境のせい」だからと、あきらめることではなく。

 

自分には力がある

 

自分を信じる力を取り戻すこと

 

失った能力は、自分で取り戻せばいいのです。

 

では、どうすれば本来の能力を発揮できるでしょうか?

 

それは……

 

自分の言葉で語ること

 

やはり、「言葉にする」ことがポイントです。

 

でも、別にどうでもいいよ。面倒だし。

 

でも、「言葉にできない」ままでいると、成長がストップしてしまいます。

言葉にできないと、アウトプットの質が上がらない

「言葉にできない」とは、つまり、「アウトプットの質が悪い」ということ。

 

言葉にできなければ、他人に上手に伝えることができませんね。

そうすると、コミュニケーション能力がアップしません。

 

つまり、「成長」とは次のように言い換えられます。

 

頭の中のイメージを具体的な言葉にして、その言葉が他者に伝わること

 

月日がたっても、まったく成長できていないように感じてしまうのは、アウトプットの質が上がっていないせいです。

 

POINT
「言葉にする」→「アウトプットの質が上がる」→「成長する」

「考えない」ことで失った能力は、「考える訓練」で取り戻そう

考える訓練とは、「書く」こと

「考える訓練」を意識的にする

 

大人になってからは、「意識的に」訓練をすることが重要になってきますね。

長い間の習慣を打破するためには、自然な形では難しいのです。

 

あえて、意識的に、面倒であっても……

 

文字にする

 

これが一番の訓練になります。

 

実は、話すことよりも、手を動かして書くことのほうが、脳を活性化させると言われています。

 

「文字にする」=「書く」と、脳を刺激するため、考えをどんどん深めていくことができるのです。

 

自分の内部へ落とし込む作業は大変なものですが、たとえ落とし込めたとしても、それを言葉にすることが、また難しかったりしますよね。

「なんとなく、わかった」とか、「ハッとした」という表現にしかならないことがあります。

そこを、たとえ面倒でも、「文字」に変換していく。

 

書いていくうちに、自分の考えが出てくるようになります。

自分の言葉で語れるようになるのです。

 

そこまでして初めて、「成長した」という実感が持てるものですね。

 

すべてを文字にしよう

 

オススメはメモ書きです。

ゼロ秒思考考える力を鍛える【言語化の効用】モヤモヤを解消し心をコントロールする方法|ゼロ秒思考 by 赤羽雄二

まとめ

自分の言葉で語れない原因は、頭の中に「モヤモヤ」が充満しているから。

その「モヤモヤ」とは、社会的・歴史的な背景によって、自分自身が抑え込んできたものです。

抑え込んでいるうちに、言葉を失ってしまい、「モヤモヤ」という漠然とした状態になっています。

また、自分でもあえて、「言葉にしない」と決めてしまっている場合もある。

そこをすべて、もう一度、言葉にすること。

具体的には「書く」ことです。

書いていくと、だんだんと、自分の言葉で語れるようになっていきます。

すると、アウトプットができるようになる。

アウトプットができるから、自分も変わり、コミュニケーションも変わります。

 

「文字にする」と、いいことしかないんだ

 

毎日「文字にする」ということを、ぜひ訓練として取り入れてみましょう。

「訓練」という意識で。

 

ということで。

 

memo
すべてを文字にしよう。

言葉にしていくと、考える力が戻ってくる!

感じて、書いて、深める。

言葉の空気清浄機のような感覚で。

 

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