ビジネスは、撃ってからねらうこと。ねらってから撃つのではない。速さと質を上げていこう。
この本には、起業するうえでの心構えが書いてありました。
起業に関わらず、仕事をするうえでヒントになる情報がいろいろあります。
気になったところを、いくつかご紹介します。
毎年700億円を稼ぎ出す〈ダイレクトマーケティング起業家〉が明かした
大富豪の起業術
by マイケル・マスターソン
Contents
まず考えなくてはならないのは、セールス(販売)である
怖くても嫌いでも、セールスは必須の仕事
売るんだから、当たり前ですよね。
でも、「営業が嫌い」「そもそも販売のことをわかっていない」ということが多いのではないでしょうか。
会社では、営業マンも販売員もいるので、自分が何もしなくても、営業も販売もできちゃうのです。
それに慣れてしまうと、いざ自分で起業しようとしたときに、何もわからなくて怖くなる。
「押し売り」と思われちゃいそうとか、嫌われちゃいそうとか、心配と不安が出てくる。
売上が伸びない一番の原因は、売り方がわかっていないことです。
ただし、あらゆる方法を知る必要はなく、たったひとつのマーケティング術に優れればいい。
つまり、自分に合ったマーケティング術です。
様々なノウハウを知ると、つい、あれもこれもと手を出してしまいがち。
だけど、自分に合った方法を見きわめて、それだけに集中したほうがいいですね。
新人にとっての理想的なマーケティング戦略
他人と同じことをやりなさい。新しさは2割でいい
真似をするのが一番!ということです。
なぜなら、自分でやろうと思ったところで、自分の考えは小さいから。
すでに成功している人や方法から学んだほうが早いし確実。
音楽でも、ヒットする曲はすべて、既存のコピーであって、自分らしい曲を創る!と意気込んでいるミュージシャンは売れないという話を聞きますよね。
「イノベーションは、革命的ではない」という話には、少し笑えました。
もちろん、イノベーションは大事だと書いてあるのですが。
実は、人は新しいもの好まないそうです。古いもの:新しいものの比率は、8:2がいい。
つまりは、ちょっとだけ新しくするということ。2割でいいのです。
斬新なものを考えようとすると、自分にとっては斬新でも、他人にとっては、どうでもいいものになってしまうのかもしれません。
革命にこだわりすぎると、革命にはならない。
要は、他人のやり方、過去のやり方から逸脱しすぎるな!ってことでしょうね。
既存のものに、2割だけ新しさを追加すること。
やってることは同じでも、見せ方を変えることはできる
Schlitz(シュリッツ社)というビールメーカーの話が面白かったです。
1920年代初頭の話。
すべてのビール会社が、「純度が高い」ことに、こだわっていました。
同業のあいだでは、誰もがやっている当たり前のこと。
でも、こだわりの醸造プロセスを顧客に説明する会社はなかったそうです。
シュリッツ社が初めて、マーケティング戦略として丁寧に顧客に伝え始め、
それによって、大ヒットを。
つまり、やっていることは同じ。説明が違った。それだけで他社より優れたものに見えたのです。
「ちゃんと話す」だけで、「この人は何か違う」と思われる。コミュニケーションって、そうですよね。
独自性というと、何か違う特徴を持たせなきゃと思いがちですが、きわだった特徴がなくても、差別化できるポイントはいろいろあるということです。
「当たり前すぎて、説明するほどのことじゃない」と思っていることでも、話してみると、「すごい」と思われるポイントになるかもしれません。
「かまえる→撃つ→ねらう」~ビジネスの正しい順序
ねらってから撃つのではない、ねらうと失敗する
なぜなら、自分のねらいは、はずれるからだそうです。
「撃ってからねらう」というのは、まずやってみて、改善・改良はあと、という意味です。
そうすると、スピードだけでなく、クオリティも上がる。実践をしながら試行錯誤を繰り返したほうがいいということですね。
自分の頭の中だけで妄想を繰り広げていても、何もできなくなるわけです。
ちなみに、科学的にも、「ねらわないほうが当たる」と、判明しているそうです。
スポーツマンや芸術家も、ねらわずに、無意識にまかせている、と。
意識しすぎると失敗するというのは本当のようです。
とはいえ、「数打ちゃ当たる」という無鉄砲さとも違います。
「まず、かまえる」ことが大事。ちゃんと戦略を立てるということですね。
「かまえる」とは具体的には次の7つのことです。
- 良いと信じているものを売る
- 「うまくいく気がする」という勘(かん)に頼る
- (コスト×2)-(収益÷2)=プラス ならOK
- 試す余裕があること
- やることリストを明確にすること
- 一緒にできる人がいる
- 代替案・撤退計画を作っておく
特に1番の「良いと信じているもの」が、一番大事だと個人的には感じてました。
自分が信じてないものは売れないのです。
どんなに周囲から「売れるよ」「いいよ」と言われても、自分自身が「売れる気がしない」のであれば、そこには手を出さないほうがいい。
「本当に売れそうだ」と確信を持てないと、他人に勧めることもできないですよね。
「かまえる」姿勢になっているか? チェックしていこう。
「相手をいい気分にしてあげる」のがマーケティング
人は買い物で、いい気分を味わいたいもの
「戦略」というと何かイヤな印象がありますが、その中身は、「人のため」のもの。
「相手にどう喜んでもらうか」「どうしたらいい気分になってもらえるか」
そこを考えるのがマーケティングなんですね。
売り手の気分を優先していても売れないのです。
これを買えば、「いい気分になれるよ」「問題を解決できるよ」ということがアピールできれば、人は気持ちよく買うのでしょう。
ということで。
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